筋トレを続けているのに、胸や背中のセット数が足りているか分からない。そんなときは、種目を増やす前に「1部位で、1週間に、本セットをいくつ終えたか」を数えてみましょう。週の合計をそろえて振り返る方法と、増やす前に確認したい条件を整理します。

1部位あたり週何セット?「約10」は出発点となる目安

ACSM(米国スポーツ医学会)の2026年指針の公式解説では、筋肥大に向けた週の量として、1部位あたり約10セットを挙げています。これは健康な成人を対象とする幅広い研究をまとめた指針で、経験や目的に合わせた個別調整も重視しています。

ここでの週10セットは「1種目を1回で10セット」ではありません。同じ部位を別の日や別の種目で鍛えた本セットを合計する考え方です。今の量で伸びているなら、数を合わせるためだけに増やす必要はありません。

参考:ACSM(2026):Resistance Training Guidelines Update の公式解説

数え方を固定する:準備・本セット・予定を分ける

この記事での本セットは、ウォームアップと区別して、狙った種目のトレーニングとして実際に終えたセットです。次の区分は記録を比較するための整理で、各セットの生理的な効果を同じ大きさと見なすものではありません。

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週の記録を集計するときの区分
記録この集計での扱い併せて確認すること
完了した本セット週の本セット数に含める重量・回数・余力(RIR)・器具
ウォームアップ準備として別に残す本セットと区分を混ぜない
予定したが行わなかったセット実施した数に含めない予定と実績の差
限界まで余裕があった本セット記録は残し、余力も見るセット数だけで刺激を評価しない

RIRは「あと何回できそうだったか」という余力の目安です。同じ10セットでも、負荷や余力、可動域が違えば同じ条件とはいえません。一律のRIRを境に、すべてのセットを有効・無効と判定する集計にはしないでください。

胸を週2回行う場合:本セット10セットの集計例

次は胸の種目だけを抜き出した架空の例です。週2回や各種目のセット数を全員に勧めるメニューではありません。実際に終えた本セットを合計する手順に注目してください。

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胸の本セットを2日分合計する例
種目準備セット本セット
月曜日ベンチプレス33
月曜日ペックフライ02
木曜日インクライン・ベンチプレス23
木曜日ペックフライ02
合計胸の種目のみ510

本セットは3+2+3+2=10セット。準備もすべて記録した場合は合計15行ですが、「胸を15本セット行った」とは数えません。表の準備0は、記録例で追加していないという意味で、その種目に準備が不要という指示ではありません。

一方、ベンチプレス3セットを週1回だけ行ったなら、その種目から数える胸の本セットは週3セットです。「1回のセット数」と「部位ごとの週合計」を分けると、分割法を変えた前後も比べやすくなります。

多関節種目・左右別・ドロップセットはどう数える?

ベンチプレスのような多関節種目では、胸以外の筋肉も働きます。ただし、胸の1セットを腕の単独種目1セットと同じ量として足すと、何を数えたのか曖昧になります。実務上は、主に狙った部位の本セットを集計し、補助的に使った部位は別の情報として残すと比較しやすくなります。これは本記事の整理方法であり、筋肉への刺激を厳密に換算する公式ではありません。

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行数と部位のセット数が一致しない例
場面記録の例解釈
プレスと腕の単独種目胸のプレス10セット+上腕三頭筋の単独種目6セット腕への関与はあるが、同等の16セットと決めつけない
片側ずつの種目左3行+右3行=6行それぞれの側が行ったのは3セット
ドロップセット重量を下げた3段階を別々の本セットとして記録3行でも、休憩を挟む通常の3セットと同等とは限らない

数え方を途中で変えると、運動量が増えたように見えることがあります。左右やセット構成をメモし、まず同じルールで記録した期間同士を比べてください。

セットを増やす効果は、研究の条件と限界も見る

Schoenfeldらの原著研究(2019)では、筋トレ経験のある若い男性45人を募集・割り付けし、34人が8週間を完了しました。週3回、各種目を1・3・5セット行う群を比較しています。各セットは8〜12回で反復不能になる負荷、セット間休憩は90秒という条件でした。

高量群は低量群より一部の測定部位で筋厚の増加が大きかった一方、筋力の群間差は有意ではありませんでした。すべての部位や群間比較で差が出たわけでもありません。若い男性の少人数・短期間の結果から、誰にでも最適な週のセット数は決められません。

参考:Schoenfeldら(2019):Resistance Training Volume Enhances Muscle Hypertrophy but Not Strength in Trained Men

増やす前に、比較できる記録かを確かめる

表は左右にスクロールできます。

週のセット数を見直すための実践案
記録で見えること次に確認・検討すること
同じ条件で重量や回数が伸び、次回にも支障がないまず今の量を維持して推移を見る
回数が落ちた日がある器具・種目順・休憩・余力・睡眠などの違いを確認する
複数回の比較で伸びが止まり、回復にも支障がない条件をそろえたうえで、量の変更も選択肢にする
疲労が残り、動作や次回の記録が継続して悪くなる追加を優先せず、量・休憩・頻度を見直す

量を試しに増やすなら、例えば1種目の本セットを1つ追加し、他の条件をなるべく維持して記録します。「1セット」が研究で確定した最適な増量幅という意味ではありません。一度に種目数・重量・頻度も変えると、どの変更が影響したか分かりにくくなります。

重量や回数の改善は振り返りの手掛かりですが、それだけで筋肥大が起きたとは断定できません。痛みのある動作をセット数達成のために続けず、痛みが続く場合は医療専門職に相談してください。

REPS LOGでは「直近7日間」を見て、次の1セットを決める

  1. 記録画面の「セット編集」で、準備はウォームアップ、本番は本セットに区分する。予定を埋めるために未実施のセットを完了扱いにしない。
  2. 実際の重量・回数を記録する。「強度・セット詳細(任意)」を開くと、余力や実施した側、「セットメモ」を残せる。
  3. トレーニングを終了してから「履歴」の「部位ごとの積み重ね」を確認する。「直近7日間」は当日を含む7日間で、月曜始まりの週ではない。
  4. 同じ器具・種目の実績と余力を見比べる。変更する場合は「本セットを1つ追加。次回も同じ器具で比較」など、変更点をセットメモに残す。

この集計は、終了したトレーニングの完了済み本セットを数えます。複合部位は登録された先頭部位へ計上し、左右別やドロップの各行も1セットと数えます。例えば「腕」の表示は上腕二頭筋と上腕三頭筋を別々に評価した値ではなく、胸のプレスから腕への関与を自動で加算するものでもありません。

よくある質問

週10セット未満では筋肥大しませんか?

約10セットという目安は、全員に共通する最低ラインではありません。現在の実施量と記録の推移を確認し、数だけを合わせるために増やさないようにします。

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ウォームアップも週のセット数に含めますか?

この記事の集計では本セットと分けます。例の準備5セット+本セット10セットは15行の記録ですが、本セットの週合計は10セットです。

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片側ずつ3セット行ったら、週6セットですか?

左3行と右3行を残すとアプリでは6セットと集計されますが、それぞれの側が行ったのは3セットです。記録の行数と片側あたりの実施量を分けて読みます。

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参考資料と編集方針

  1. ACSM(2026):Resistance Training Guidelines Update の公式解説

    学会の公式解説本文を確認。健康な成人を対象とする指針の要点と、筋肥大に向けた週約10セットという目安を参照。個別の最低量・最適量を保証する値ではありません。

    参照日:
  2. Schoenfeldら(2019):Resistance Training Volume Enhances Muscle Hypertrophy but Not Strength in Trained Men

    原著本文の方法・結果・限界を確認。若い筋トレ経験男性45人を募集・割り付けし34人が完了。8週間、週3回、種目ごと1・3・5セットの比較であり、全員の最適な週セット数や本記事の判断手順を直接検証した研究ではありません。

    参照日:

作成:REPS LOG(AI補助で作成)。研究の対象・期間による限界と、記録方法の例を区別しています。記事の編集方針