同じ60 kg×10回でも、あと2回できそうな日と、もう1回も難しい日ではセットの感覚が違います。RIRは、この数値に表れにくい余力を残すための尺度です。正確な測定値として扱わず、自分の振り返りに使いましょう。

RIRの意味と、記録するときの基準

RIRはRepetitions in Reserveの略です。RIR 2なら、同じ動作条件であと2回ほど行えそうだったという見積もりです。息が上がったか、汗をかいたかだけで決めず、その種目をどこまで繰り返せそうだったかを考えます。

表は左右にスクロールできます。

RIRの読み方
記録セット終了時の見積もり
RIR 0同じ動作条件では、もう1回も難しい
RIR 1あと1回ほどできそう
RIR 2あと2回ほどできそう
RIR 3あと3回ほどできそう
未記録判断しなかった・判断が難しかった

反動や可動域を変えれば続けられる、という回数を混ぜると毎回の基準がずれます。記録する前に、どのフォーム・動作範囲を基準にするかを決めておきましょう。

参考:Helmsら(2016):RIRに基づくRPE尺度の使い方

RPEとの違いを、単純な換算だけで覚えない

RPEは主観的なきつさを表す尺度の総称で、使う尺度によって意味が異なります。筋トレ用のRIRを基にしたRPEでは、RPE 10をRIR 0、RPE 9をRIR 1と対応させる使い方があります。運動全般のRPEや「きつかった」という感想が、すべて同じ換算になるわけではありません。

REPS LOGの「きつかった・ちょうどよい・余裕あり」は、RPEの数値を測る機能ではありません。RIRの入力欄は別に用意しているため、数値で残す場合はその欄を使います。

参考:Helmsら(2016):RIRに基づくRPE尺度の使い方

毎セット、限界まで行う必要はある?

Refaloらの2024年の研究では、経験者18人の8週間の下肢トレーニングで、限界まで行う条件と1〜2回の余力を残す条件に、同程度の大腿四頭筋の厚さの増加が見られました。限界まで行う条件では、急性の疲労が大きい傾向も報告されています。

ただし対象人数、期間、種目が限られた研究です。「すべての種目でRIR 2が最適」「限界まで行う意味はない」とは言えません。この研究を、自分のすべてのセットに同じ数字を強制する根拠にしないでください。

参考:Refaloら(2024):限界までの実施とRIRを残した実施の比較

分からないセットを、無理に0で埋めない

  • セット終了後、感覚が残っているうちに入力する。
  • 初めての種目や慣れないマシンでは、見積もりに自信がないことも記録する。
  • フォームが崩れた、握力で止まったなど、終了理由が異なる場合はセットのメモに残す。
  • RIRが分からない場合は未記録のままにする。未記録とRIR 0は違う。

RIRの確認のために、毎回限界まで繰り返す必要はありません。特にバーベルのプレスなどでは、セーフティや補助者のいない状態で失敗を確かめようとしないでください。

目標RIRと実績RIRを分ける記録例

表は左右にスクロールできます。

同じ重量でも余力が変わる例
セット実績残す情報
160 kg × 10回RIR 2
260 kg × 10回RIR 1
360 kg × 8回判断できず未記録

これは記録例です。3セット目が未記録でも、回数の実績は8回のまま残せます。「目標RIR 2」と設定していても、実際に1回しか余力がなかったなら実績には1を入力します。

REPS LOGでは「メニュー」の「目標RIR・実施条件」で目標を設定し、筋トレ中の「強度・セット詳細」で実績を入力します。前回比較の条件が同じかを確認しながら、回数と余力を一緒に振り返りましょう。

参考資料と編集方針

  1. Refaloら(2024):限界までの実施とRIRを残した実施の比較

    トレーニング経験のある18人を対象とした8週間の下肢トレーニング研究。全種目・全期間への一般化はできません。

    参照日:
  2. Helmsら(2016):RIRに基づくRPE尺度の使い方

    RIRとRPEの定義・記録尺度の資料として参照。筋肥大の最新の推奨量を判断する資料としては用いていません。

    参照日:

作成:REPS LOG(AI補助で作成)。研究の対象・期間による限界と、記録方法の例を区別しています。記事の編集方針