ハムストリングスの筋肥大を狙い、両方を無理なく使えるなら、シーテッドレッグカールを候補にできます。ただし、ライイングでも筋肥大は確認されており、身体に合わない設定を我慢してまで選ぶ必要はありません。この記事は、脚トレのメニューにどちらを入れるか迷う人へ、選ぶ根拠と、設定を変えた後の記録の比べ方を整理します。
違いは座るか、うつ伏せか。股関節の位置が変わる
レッグカールは、膝を曲げる動作で主に太もも裏のハムストリングスを鍛える種目です。シーテッドは座った姿勢、ライイング(プローン)はうつ伏せで行います。名称が似ていても、股関節の位置や身体を支えるパッドが異なります。
ハムストリングスのうち、大腿二頭筋長頭・半腱様筋・半膜様筋は膝と股関節をまたぎます。同じ膝の角度なら、股関節を曲げる座位ではこれらがより長くなることが、両者を比べるポイントです。大腿二頭筋短頭は股関節をまたがないため、すべての部位を同じ説明で扱わないようにします。
筋肥大の比較研究ではシーテッドが有利。ただし条件がある
Maeoら(2021)は、過去12か月に体系的な筋トレをしていない健康な若年成人20人で、片脚をシーテッド、反対脚をライイングに無作為に割り付け、12週間比較しました。週2回、各10回×5セットを基本とし、負荷を段階的に調整。研究者の監督と必要時の補助がある条件です。
MRIで測ったハムストリングス全体の筋体積の増加は、シーテッドで14.1%、ライイングで9.3%でした(開始値を調整した平均変化)。股関節をまたぐ3筋ではシーテッド側が大きく、短頭には有意な条件間差がありませんでした。ライイングが無意味という結果ではありません。
これは特定の機器と姿勢による1研究です。経験豊富な人、別機種、両脚同時の実施で同じ増加率になるとは限りません。また、筋体積の結果を肉離れ予防の保証にはできません。研究で用いた5セットや補助付きの反復を、そのまま全員のメニューにする必要もありません。
選んだら、重量より先にシート・パッド・開始位置を確認する
以下は研究結果と機器の調整項目を踏まえた実践上の整理で、この判断手順自体の優位性を試験したものではありません。両方が使いやすいならシーテッドを候補にし、シーテッドの設定が合わない、またはライイングしかない日は、扱えるライイングで記録を積み重ねる選択ができます。両方を同日に行うことは必須ではありません。
たとえばHammer Strength Select Seated Leg Curlのメーカー資料には、背もたれ・太ももパッドの調整と5段階の開始位置が示されています。調整項目は機種や仕様で異なるため、「シート3」を別の機器でも同じ姿勢だと思わないことが大切です。メーカーの使用表示やスタッフの案内で、自分の身体に合わせる方法を確認してください。
- 機種を特定する:座位かうつ伏せか、店舗・機器名・番号、表示重量の単位を確認する。
- 支持を合わせる:使用説明に沿ってシート、背もたれ、太ももや下腿のパッドを調整する。膝と機器の回転軸の位置も、機器の表示で確認する。
- 軽い負荷で動く:開始位置から終了位置まで、身体がずれずに動けるか確かめる。痛みが出る場合は続けず、設定や実施方法を確認する。
- 再現できる情報を残す:調整番号、動かした範囲、両脚か片脚かを記録し、次回も照合する。重量を上げるために可動域を短くしたら、その変化も残す。
最初から両方の種目やセット数を足すより、今ある脚メニューのどこに入れるかを決めます。回数やセット数の見直しは、下のウォームアップ・週のセット数のガイドも参考にしてください。
記録例:設定を変えて回数が増えても、すぐに成長とは判定しない
以下は架空の記録例です。重量、設定番号、本セット3セットはいずれも推奨値ではありません。すべて両脚で実施し、各セットのRIR(同じ動作であと何回できたかの自己推定)は2・2・1とします。
表は左右にスクロールできます。
| 実施条件 | 重量・各セットの回数 | 次回比較での扱い |
|---|---|---|
| A:シーテッド1号機/シート3・パッド2・開始位置2 | 表示30 kg/12・11・10回(合計33回) | この設定の履歴として残す。 |
| B:同じ機種/身体に合わせシート4へ変更。他の番号は同じ | 表示30 kg/12・12・12回(合計36回) | Aとは姿勢が変わった。設定4の起点にする。 |
| C:Bと同じ機種・設定・可動域・順番・休憩 | 表示30 kg/13・12・12回(合計37回) | Bと比べ合計1回増。動作と余力も確認する。 |
| D:ライイング2号機へ変更 | 表示25 kg/12・11・10回(合計33回) | 別種目の起点。30 kgからの筋力低下とは数えない。 |
AからBは3回増えていますが、シートを変えた影響とトレーニングによる変化を、この記録だけでは分けられません。比較の中心は、条件をそろえたBとCです。36回から37回になったことは実績として残せますが、それだけで筋肉が増えたとは判定しません。
- 同じ種目・同じ機種・同じ設定の履歴を選ぶ。異なる種類のレッグカールへ重量を換算しない。
- 各セットの回数とRIRに加えて、身体の浮き、動かした範囲、休憩、前に行った種目の違いを照合する。
- 条件が違う日は変更理由を残して、新しい条件で比較を始める。条件がそろい、決めた目標回数と動作を維持できたら、次回の負荷を検討する。
REPS LOGでは、2種類のレッグカールと実施条件を分けて残す
- 「メニュー」の種目選択で「シーテッドレッグカール」または「ライイングレッグカール」を選ぶ。両方を使う場合は別々の種目として登録する。
- 「目標RIR・実施条件」で「ジム・マシン識別」に機器名・番号、「シート・パッド位置」に調整番号を残す。開始位置や動かす範囲は「可動域・フォーム条件」に記入する。
- 記録中は実際の重量と回数を登録し、「強度・セット詳細」でRIRやセットメモを残す。片脚で行ったときは「実施した側」も指定し、両脚の記録と同じ数値として扱わない。
- 当日だけ別種目にする場合は「器具が空いていない・内容を変更」から「別の種目に差し替える」。完了済みの実績は残り、未完了分を変更できる。
途中から設定を変える場合は、完了実績を上書きせず「種目を追加」で同じ種目を別枠にして、新しい条件を入力する方法があります。当日の変更と、今後も使う保存済みメニューの編集は別です。次回は、種類の名前だけでなく、自分がどの設定で何回できたかを出発点にしましょう。
よくある質問
ライイングレッグカールでは筋肥大しませんか?
紹介した比較研究ではライイング側でもハムストリングスの筋体積が増えています。シーテッド側の増加が大きかったことと、ライイングが無意味であることは別です。
本文の説明・根拠を確認する →シーテッドとライイングは両方やるべきですか?
必須ではありません。この研究は両方を組み合わせるメニューの優位性を示したものではありません。自分に合う設定と、脚メニュー全体のセット数を確認して選びます。
本文の説明・根拠を確認する →シートを変えただけでも、記録を分けた方がよいですか?
姿勢や動作条件が変わった場合は、新しい設定の記録を比較の起点にします。回数が増えても、設定変更と筋力の変化をその1回だけで区別しないようにします。
本文の説明・根拠を確認する →参考資料と編集方針
- Maeoら(2021):Greater Hamstrings Muscle Hypertrophy but Similar Damage Protection after Training at Long versus Short Muscle Lengths
著者公開の原著PDF本文で対象者、左右脚への割付、監督・補助、MRI測定、限界を確認。DOI: 10.1249/MSS.0000000000002523。20人・12週間の結果であり、全機種・経験者への効果や傷害予防を保証しない。
参照日: - 立命館大学:筋が伸ばされた状態でトレーニングを行うと筋肥大効果が高まることを発見
研究実施機関の日本語発表資料。姿勢とハムストリングスの構成を確認。Maeoらの同じ研究を説明したもので、独立した追試として数えていない。
参照日: - Life Fitness:Hammer Strength Select Seated Leg Curl 製品仕様
背もたれ・太ももパッド、開始位置、回転軸の表示に関するメーカー仕様を確認。機種の調整項目の例として参照し、筋肥大効果や安全性の優位を示す根拠には用いていない。
参照日:
作成:REPS LOG(AI補助で作成)。研究の対象・期間による限界と、記録方法の例を区別しています。記事の編集方針
