テンポ3010は、動作の4区間を3秒・0秒・1秒・0秒で行う指定です。動きを遅くして前回より回数が減っても、それだけで筋力が落ちたとは判断できません。この記事では、テンポ指定を試すトレーニーに向けて、数字の読み方と、条件をそろえて記録を比べる方法を整理します。

3010・3110の4桁は何を表す?

ここで使う4桁表記は、エキセントリック(負荷を受け止めながら筋肉が伸ばされる局面)、その後の停止、コンセントリック(力を出して筋肉が短くなる局面)、その後の停止、の順です。ダンベルカールを例にすると、次のように読めます。

表は左右にスクロールできます。

ダンベルカールで読む3010と3110
動作の区間30103110
1桁目肘を伸ばしながら下ろす3秒3秒
2桁目下ろした位置で止める0秒1秒
3桁目肘を曲げて持ち上げる1秒1秒
4桁目持ち上げた位置で止める0秒0秒

3010なら1回の指定時間の合計は4秒、3110なら5秒です。これは動作の秒数であり、セット数やセット間の休憩ではありません。REPS LOGに入力するときは、3010をそのまま入れず、ハイフンで区切った「3-0-1-0」を使います。

参考:Kojicら:スクワットのエキセントリック局面のテンポ比較(2025年公開)

0とX、引く種目の読み違いに注意する

停止区間の0は、意図的な停止を入れず次の局面へ移る指定です。負荷を落とす、関節を勢いよく跳ね返す、という意味ではありません。Xは素早く動かす意図を示し、秒数ではありません。実際に動く速さは重量などによって変わるので、Xを0秒や10秒として足し算しないでください。

「下ろす・上げる」だけで覚えると、ラットプルダウンなどで混乱します。ラットプルダウンでは、ハンドルを上へ戻す局面が1桁目、下へ引く局面が3桁目に相当します。器具の上下方向だけで数字を当てはめず、何を戻し、何を引くのかまで言葉で残しましょう。

ゆっくり動かすほど筋肥大するとは言い切れない

Kojicらの研究では、直近8か月に筋トレをしていない男女18人が、7週間・週2回のスクワットで、下ろす時間1秒と4秒を比較しました。両群で相対重量とセット数をそろえ、反復不能またはテンポを維持できない時点で終了。4秒群は回数が少なく、負荷を受ける時間が長くなりました。外側広筋の断面積とスクワット1RMは4秒群で増加が大きい一方、大腿四頭筋全体の断面積の変化に群間差はありませんでした。

一方、Pearsonらの原著抄録では、筋トレ経験のある男性13人が8週間・週2回、片脚ずつのレッグエクステンションで下ろす時間1秒と3秒を比較しています。筋厚の増加は測定位置によって同程度または速い条件で大きく、筋力の変化は同程度でした。こちらは抄録で確認できる範囲の紹介です。

対象者、種目、負荷や回数のそろえ方が異なる少人数・短期間の研究です。特定部位の結果を全身に広げたり、「3秒が全員に最適」と決めたりはできません。以下の比較方法は、研究で効果が実証された処方ではなく、自分の記録の条件を整理するための実践案です。

参考:Kojicら:スクワットのエキセントリック局面のテンポ比較(2025年公開)Pearsonら(2022):経験者のレッグエクステンションと反復テンポ

10回から8回に減った日をどう読む?

次は同じダンベルカールの第1本セットを比べる架空の記録例です。重量は片手10 kg、同じ側・同じ動作範囲・同じ種目順と準備で行い、RIRは同じフォームと指定テンポならあと何回できそうか、という基準で見積もったとします。重量や余力の推奨値を示す例ではありません。

表は左右にスクロールできます。

テンポ変更前後の第1本セットを比較する架空例
重量・回数テンポ/RIR記録からの判断
A:変更前片手10 kg × 10回2-0-1-0/2変更前の条件での実績
B:変更初日片手10 kg × 8回3-1-1-0/2Aと条件が違う。新しい比較の起点
C:次の実施日片手10 kg × 9回3-1-1-0/2Bと条件をそろえたうえで、1回増えたと読む

AからBの2回減だけを見て、すぐに停滞や筋力低下と決めません。CでBより1回増えたことは同じ条件内の実績として残せますが、それだけで筋肥大したと証明できるわけでもありません。第2セット以降を比べる場合は、前のセットの内容と休憩時間もそろえます。

次のセットで迷わないための判断手順

  1. 変更理由とテンポを決める。「下ろす動きをそろえたい」など目的を一つ残し、重量・可動域・種目順を同時に大きく変えない。
  2. 変更初日は、新しい条件で制御できた重量・回数を残す。以前の回数に合わせるために反動や動作範囲を変えない。
  3. 次回は同じ種目、器具、重量単位、テンポ、セット番号、休憩条件を確認して比べる。違いがあればメモに残す。
  4. 回数とRIRを一緒に読む。回数が増えても、余力やフォームが変わったなら同条件での改善とは決めない。

途中からテンポを保てなくなった場合、最初の指定を全回の実績として扱わないことも大切です。例えば「8回実施。最後の2回は下ろす3秒を保てず」と残します。テンポを評価できなかったセットは欄を空けて、分からなかった理由をメモに書く方法もあります。

REPS LOGではセットごとにテンポと実績を残す

  1. 筋トレ中の入力画面で重量と回数を入力し、「強度・セット詳細(任意)」を開く。
  2. 「テンポ」に3-0-1-0など4区間を入力する。「RIR(残せた回数)」には実際の余力を、分からなければ未記録のまま残す。
  3. 「セットメモ」に変更理由や実施状況を書く。引く種目なら「戻す3秒・引く1秒」、途中で崩れたらその回数も添える。
  4. 「このセットを記録」で保存する。次のセットでもテンポ欄を確認し、同じ指定を残す場合はそのセットにも入力する。

テンポはセット単位の記録で、保存後はセット実績に表示されます。記録済みの重量・回数はタップで修正できますが、この編集画面でテンポやメモは変更できません。セット詳細は保存前に確認しましょう。アプリが実際の動作時間を測ったり、メトロノームを鳴らしたりする機能ではありません。

現在のセットにテンポを入力した場合や、比較対象の前回の本セットにテンポ記録がある場合は、「今日の候補」の重量提案は表示しません。テンポを自動で換算した推奨重量ではなく、同じ条件で残した自分の実績を確認して判断しましょう。余力の読み方はRIRの記事、他の条件も含めた見直しは停滞の記事に続けてまとめています。

よくある質問

筋トレのテンポ3010とは何ですか?

エキセントリック3秒、その後の停止0秒、コンセントリック1秒、その後の停止0秒という指定です。カールなら下ろす3秒・停止なし・上げる1秒・停止なし。REPS LOGでは3-0-1-0と入力します。

本文の説明・根拠を確認する →

テンポを遅くして回数が減ったら、筋力が落ちたのでしょうか?

テンポが違うため、回数の減少だけでは判断できません。変更初日の実績を新しい比較の起点にし、次回から重量・テンポ・動作範囲などをそろえて、回数と余力を比べます。

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テンポのXは何秒ですか?

Xは素早く動かす意図を表し、固定の秒数ではありません。0秒や10秒として計算しません。実際の速さは重量などでも変わります。

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参考資料と編集方針

  1. Kojicら:スクワットのエキセントリック局面のテンポ比較(2025年公開)

    原著全文の方法・結果・限界を確認。男女18人、7週間の研究。部位によって結果が異なり、熟練者や上半身種目への一般化はできません。出版社の公開日は2025年1月9日、巻は2024年です。

    参照日:
  2. Pearsonら(2022):経験者のレッグエクステンションと反復テンポ

    原著のPubMed抄録を確認。経験者男性13人、8週間、片脚ずつの比較。全文は未確認で、抄録にない負荷設定などの詳細は紹介していません。

    参照日:

作成:REPS LOG(AI補助で作成)。研究の対象・期間による限界と、記録方法の例を区別しています。記事の編集方針