スーパーセットは、2種目を組み合わせ、間の休憩を短くして行う方法です。時間を抑えたい人の選択肢ですが、器具を確保できず移動が長い日や、優先種目の回数・動作を保てない日は、通常セットへ戻す判断もできます。組み合わせ・切り替え・ペア後の休憩を分け、2種目の実績と所要時間を一緒に残しましょう。
ペアと時間を切り分ける3ステップ
成立するペアを選ぶ
器具を占有せず行えるか。優先種目は通常セットにする選択も。
2種目を別々に記録
A→Bを3巡ならA3・B3の計6セット。切り替えとペア後休憩を分けます。
時間と実績を照合
速さだけでなく各種目の回数・RIR・動作を確認。変えた条件を残します。
ペアの自動切り替えはありません。研究の36%短縮を自分のメニューの保証にはしません。
スーパーセットとは?2種目を続けて行う方法
この記事では、種目Aを1セット行い、長い休憩を挟まず種目Bを1セット行う方法をスーパーセットと呼びます。A→Bを1巡とし、ペアの後に休憩して繰り返します。通常セットのようにAをすべて終えてからBへ進む方法とは、疲労や休憩の条件が変わります。
呼び方には幅がありますが、ここでは主に、腕を曲げる種目と伸ばす種目のような、異なる働きの筋群を組み合わせる場合を扱います。同じ筋群を続けて使う組み合わせや、同じ種目の重量を下げながら続けるドロップセットとは区別してください。
時短の研究結果はある。ただし、どの組み方でも同じではない
Burkeらの研究では、筋トレ経験のある若い男女43人を、通常セットとスーパーセットの群に分け、6種目を週2回、8週間実施しました。スーパーセット群は2種目を続けた後に2分休み、各種目4セットを行いました。筋厚や筋力などの平均的な変化は概ね似ており、セッション時間は通常セット群より36%短くなりました。
これは特定の種目・対象者・期間での結果です。自分のメニューが必ず36%短くなる、どんな組み合わせでも同じ筋肥大が得られる、という保証ではありません。最大重量に挑む練習や長期の成果まで、この結果だけで判断することもできません。
Zhaoらは、筋トレ経験のある男性11人がロウとベンチプレスを各5セット行う条件を比較しました。種目間に60秒ずつ休む方法と、2種目を続けてから120秒休む方法では、トレーニング量などに有意な差は認められず、60秒ずつ休む方が主観的なきつさは低い結果でした。短期の反応を調べた研究で、筋肥大の比較ではありません。
参考:Burkeら:Less time, same gains(2025年オンライン公開、2026年巻号掲載)、Zhaoら(2020):拮抗する筋群を交互に鍛える際の休憩配分
組み方は、目的と器具の使いやすさから決める
表は左右にスクロールできます。
| 候補 | 確認すること |
|---|---|
| ダンベルカール+ケーブルプレスダウン | 曲げる/伸ばす種目の組み合わせ。移動距離と器具の使用ルールを確認する。 |
| ロウ系+プレス系 | 引く/押す種目の組み合わせ。ただし握力や全身の疲労も影響するので、互いに無関係とは考えない。 |
| レッグカール+レッグエクステンション | 膝を曲げる/伸ばす組み合わせ。2台のマシンを占有する運用にならないか確認する。 |
| 優先種目は通常セット、補助種目だけペアにする | 最優先の種目の実績を守りつつ、残り時間を調整したい場合の実践案。 |
まずは慣れた2種目で1ペアを試すと、通常セットとの違いを振り返りやすくなります。胸のプレスを2種目続けるなど、同じ筋群を重ねる組み方に、上の研究の結果をそのまま当てはめないでください。
混雑している日は、別の利用者の器具使用を妨げないことを優先します。器具を確保し続けないと成立しないペアなら、その日は通常セットに戻す、優先種目を絞る、といった変更も選択肢です。移動や調整に時間がかかる組み合わせは、必ずしも時短になりません。
表は左右にスクロールできます。
| 今の状態 | 選択の候補 | 次回への確認点 |
|---|---|---|
| 同じペアで回数・動作を保ち、同じ範囲の実測時間が短い | 同じ構成を続ける候補 | 余力・切り替え・待ち時間もそろうか |
| Bの後半だけ回数が落ち、動作の準備も整わない | 切り替えを急がず、休憩か組み合わせの一方を変更 | どちらを変えたか。前回の回数と単純比較しない |
| Aが最優先で、自己記録や技術練習に集中したい | Aは通常セットにし、補助種目だけペアにする候補 | Aの実績と残り時間を確認 |
| 相手の器具が使用中・遠い場所にある | 器具を占有せず、通常セットや当日の変更へ | 予定ペアと実際の順番・待ち時間 |
| 痛み・めまいがある | 時短や回数を優先せず中止 | 疲労による回数低下と同じ問題にまとめない |
休憩は「切り替え」と「ペア後」を分ける
- 種目Aを終えてから種目Bを始めるまでを「切り替え時間」として残す。器具の調整や移動も含める。
- 種目Bを終えてから次の種目Aを始めるまでを「ペア後の休憩」として残す。
- 順番、重量、回数、RIR(あと何回できそうだったか)を各種目ごとに記録する。
Aの次のセットまでの間隔には、切り替え時間、Bを行う時間、ペア後の休憩が含まれます。ただしBを行っている時間を、完全に休んでいる時間と同じとは考えないでください。全員に共通する最適な秒数はここでは決めません。
後半の回数が想定より大きく落ちる、動作の準備が整わない、といった場合は、切り替えを急ぐより休憩や組み合わせを見直します。痛みを我慢したり、限界まで追い込むことを時短の条件にしたりする必要はありません。
表は左右にスクロールできます。
| 順番 | 仮の時間 | 何を意味するか |
|---|---|---|
| Aを行う | 30秒 | 運動時間。この記事の計算用の仮定 |
| A終了→B開始 | 15秒 | 器具の調整・移動を含む切り替え |
| Bを行う | 30秒 | 相手の種目の運動時間 |
| B終了→次のA開始 | 90秒 | ペア後の休憩 |
| A終了→次のA開始の間隔 | 15+30+90=135秒 | Bの運動30秒を含む。完全休息135秒ではない |
各種目を30秒と仮定して3巡行い、最後のBで測定を止めるなら、運動6回×30秒+切り替え3回×15秒+巡間休憩2回×90秒=405秒(6分45秒)です。最後の休憩を足すか、器具待ちを含むかで合計は変わります。これは記録範囲をそろえる計算例で、所要時間の予測や処方ではありません。
記録例:3巡は各種目3セットとして残す
以下は記録方法を示す架空の例です。Aはダンベルカール、Bはケーブルプレスダウン。Aの重量は片手分、Bは同じマシンの表示重量です。重量の推奨値ではありません。切り替えは各巡約15秒、1・2巡目のペア後は約90秒、3巡目で終了したとします。
表は左右にスクロールできます。
| 巡 | A:片手8 kg | B:表示20 kg |
|---|---|---|
| 1巡目 | 12回/RIR 2 | 12回/RIR 2 |
| 2巡目 | 11回/RIR 2 | 12回/RIR 2 |
| 3巡目 | 10回/RIR 1 | 10回/RIR 1 |
Aは3セット・合計33回、Bは3セット・合計34回です。「スーパーセット3回」とだけ書かず、各種目の3セットをそれぞれ残します。異なる種目の重量を足して、効果の優劣を決める必要もありません。
表は左右にスクロールできます。
| 条件と実績 | 読み方 | 次回の候補 |
|---|---|---|
| 前回A33回・B34回→同じ条件でA34回・B34回 | Aだけ1回増えた。両種目の成長とはまとめない | 動作とRIRも近いか確認して同じ構成を比較 |
| 時間は短いが、Bは34→27回で動作も崩れた | 時短だけで取り入れ方の成功としない | 休憩・組み合わせを見直す、通常セットへ戻す候補 |
| 器具待ちで切り替え15→60秒 | 休憩条件が違う。回数増も疲労減もペアだけの効果とは決めない | 実測時間を残し、同条件の次回を新たな基準にする |
時短を比べるなら、たとえば「Aの最初の開始からBの最後の終了まで」のように測る範囲をそろえ、器具待ちを含めたかも記録します。ウォームアップを含めた全体時間と、このペアだけの時間は分けてください。
- 次回も同じA→B、同じ重量・セット数で実施できたか確認する。変えた条件はメモする。
- 各種目の回数とRIRを照合する。回数が増えても、前回より限界まで行った結果かもしれない。
- 所要時間が短く、狙った回数や動作を維持できたかを見る。1回の比較で原因を断定しない。
- 回数の低下や強い疲労が続くなら、まず休憩を延ばすか、通常セットに戻して比較する。
REPS LOGでは、種目を切り替えて各セットを記録する
REPS LOGにはスーパーセット専用の自動切り替えや、ペア単位の休憩計測はありません。2種目をそれぞれメニューに入れ、記録画面の「種目 ○ / ○」から実施する種目を選びます。セット保存後は同じ種目の次セットへ進むため、交互に行う場合は手動で相手の種目へ切り替えます。種目を完了したときは次の未完了種目へ進みます。
- 各種目の重量・回数を実績どおりに入力する。「強度・セット詳細(任意)」でRIRとセットメモを追加できる。
- セットメモに「ペアA/1巡目/カール→プレスダウン/切替約15秒/ペア後約90秒」のように残す。最終巡など、実際には休んでいない場合はその旨を残す。
- 通常のセットとして実施した場合、「セットの役割」は「通常セット」のままにする。スーパーセットを表すために「ドロップ」など別の役割を選ばない。
- 器具を安全に置いてから入力し、種目選択で相手の種目に移る。測定した時間はメモへ残す。
次回は同じペアを続けるか、休憩を調整するか。重量と回数だけでなく「どう組み合わせた日だったか」を残すことで、その判断につながります。休憩そのものの見直し方や種目順の考え方は、下の関連ガイドも参考にしてください。
相手の器具が空いていないときは「器具が空いていない・内容を変更」から後回し・順序調整・見送りなどを選べます。これは今回だけの調整で、保存済みメニューは変わりません。スーパーセットの固定ペアを作る機能ではないため、待たずに通常セットへ切り替えた場合も、その日の実施順と休憩をメモします。
同じ種目を軽くして続けた日は「ドロップセット」、同じ重量で小休止を挟んだ日は「レストポーズ」の関連記事へ進めます。名前を置き換えるだけでなく、実際の重量・種目・休憩が何だったかで記録方法を選んでください。
よくある質問
スーパーセットなら必ず36%時短になりますか?
なりません。36%は経験者43人が特定の6種目・休憩で8週間行った研究の結果です。自分の器具待ちや移動を含め、同じ測定範囲で確かめます。
本文の説明・根拠を確認する →種目間15秒・ペア後90秒なら、同じ種目は90秒休めますか?
A終了から次のA開始までは、切り替え・Bの運動・ペア後休憩を含みます。Bを30秒行う例なら15+30+90=135秒ですが、完全休息135秒と同じではありません。
本文の説明・根拠を確認する →参考資料と編集方針
研究の対象者・条件・期間と、本文の適用範囲を確認してください。抄録のみを確認した資料は下記に明示しています。図解の数値は説明用の例で、研究参加者や利用者の実績ではありません。
- Burkeら:Less time, same gains(2025年オンライン公開、2026年巻号掲載)
出版社EM consulteの原著公開抄録で再確認(DOI:10.1016/j.scispo.2025.07.011)。男女43人、週2回・8週間、6種目、2種目後に2分休憩・4セット。36%短縮はこの条件の結果。著者所属大学の公開ページはセキュリティ検証で本文を取得できず、全文未確認のまま抄録の範囲を守る。
参照日: - Zhaoら(2020):拮抗する筋群を交互に鍛える際の休憩配分
PubMed原著抄録を再確認。経験者男性11人、ロウとベンチプレスを各5セット。60秒ずつの配分とペア後120秒を比較し、実施量等の差は検出されず主観的きつさに差。全文未確認、長期筋肥大や最適休憩の研究ではない。
参照日:
作成:REPS LOG(個人運営)。AI補助で作成し、専門家の監修は受けていません。資料の確認範囲は上の注記に示しています。制作・確認の手順と訂正方針をご覧ください。
